「この指とまれ!」から始まった件
私が良く知っている人に、「焼き物」を趣味にしている人がいます。
その人は、その趣味を「シゴト」にして「焼き物」の楽しさをたくさんの人々に広めようとしました。
数年前、知人も友人も少ない、とある田舎街に引っ越し、そこに定住することになったその人は、「焼き物」の楽しさや喜びがまだまだ広まっていないと思われるその田舎街で、
「焼き物をやってみたい人、この指とまれ」
と声をかけることにしました。
まったくの「ゼロ」からのスタートに、その人の不安は大きかったことでしょう。
「焼き物を教えている人なんかいない街で、自分のもとに人が集まってくるのだろうか・・・」
そんな相談を何度となく受けたことがある私は、その度に
「誰もやっていないのであれば、逆にそれだけ可能性があるはず。やり方によっては面白いことになるのでは」
と根拠が有るような無いような理論で励ましたものでした。
「かわら版」を利用して「この指とまれ」と地味に声をかけたところ、初めに集まってきた人々は10名余りだったそうです。
それでもその人は、自分のもとに集まってくれる人々を心からの「おもてなし」で迎え、そして「焼き物」がもたらす「笑顔」や「幸福」を全力で伝え続けました。
徐々に軌道に乗り始めた「焼き物」の教室は、集まってくださった方々の口コミや「かわら版」の効果から生徒さんが増え始め、「焼き物」の輪は1年の月日が経った現在、50名にまで拡がりました。
「焼き物の教室を開く」という夢を叶えることができたその人は、おそらく「次の夢」を描きながら、今日も「この指とまれ」に集まってくれた人々を笑顔でもてなして「焼き物」の「楽しさ」や「喜び」を伝えていることでしょう。
私にとっての「太陽系最高の快適空間」で行なわれている「パン」という「焼き物」の「楽しさ」や「喜び」をたくさんの方々に知っていただく「教室」は先日、おかげさまで開講してから一周年を迎えたようです。
秋田県はこれから次第に寒さが増していきますが、「T’s Kitchen」では暖かい薪ストーブも準備万端で皆様のお越しをお待ちしております。
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